白元結製造時間割
日ごとの作業は大きく分けて次の3段階になります。主に天候の優れない日に「甘撚り」を行い、撚り玉の在庫を作ります。天候の良い日に「架けハザ」と「扱きハザ」を1日毎に交互に行って白元結を仕上げます。「架けハザ」と「扱きハザ」は共に一日作業です。
1.甘撚り【アマヨリ】in (株)松文
- 原紙のテープを紙紐状に撚り、昭和初期の機械を使って「撚り玉」をつくる。
2.架けハザ【カケハザ】in元結堂南田
- 架けハザ専用のハザ場で、撚り玉から紙紐を繰り出し、更に撚りをかける(2.加撚)。前後の天候を見ながら、120~140本をワサに架ける。一日にできるワサは2ワサ程度。
3.扱きハザ【コキハザ】in元結堂南田
- 扱きハザ専用の扱きハザ場で、ワサに架けた紙紐をしっかりと扱き上げ、指定の寸法に裁断して仕上げる(3.木綿取り~9.切断)。一日に2~3ワサを仕上げる。
- 2ワサ作業の場合の時間割の目安は次の通り
- 10:00~10:45 1ワサ目を扱きハザ場に架けて扱き上げる
- 10:45~11:30 2ワサ目を扱きハザ場に架けて扱き上げる
- 11:30~14:00 2ワサを交互に糊付けと乾燥を繰り返す
- 14:00~15:00 乾燥と休憩
- 15:00~16:30 検打ちと切断、仕上げ
奴元結製造時間割
基本的には一日で作業を行います。奴元結の場合、甘撚りの工程がないことと、元結が大変太いためにワサに架ける本数が少なく、加撚を短時間で行うことができます。そのため、加撚と扱きハザを同日中に行うことができます。
3ワサ作業の場合の時間割の目安は次の通り
- 10:00~12:00 加撚:「ちくわ」と呼ばれる、紙の帯を巻いたものから紙の帯を引き出し、ワサに架ける。
- 12:00~13:30 1ワサずつ扱きハザ場に架けて扱き上げる
- 13:30~14:30 3ワサを交互に糊付けと乾燥を繰り返す
- 14:30~15:00 乾燥と休憩
- 15:00~16:30 切断は行わず、1本ずつ巻いて仕上げる
見学される方へのお願い
- 見学をご希望の場合は、問い合わせフォーム等にて事前にご連絡をお願いします。
- 見学受け入れ準備は万全ではありません。見学中の事故等につきましては責任を負うことはできません。
- 進入禁止区域には立ち入らないようお願いします。
- 飲酒後の見学はご遠慮ください。
- 「扱きハザ」作業について
- ワサを扱きハザ場に架けてから、一回目の扱き上げを終了するまでが一番神経を使います。この間、声をかけて頂いても答える余裕がありませんので、お声がけはご遠慮願います。
- チャラは白い塗料になります。顔料のため水で洗えば簡単に洗い流すことができますが、作業中に飛んで服などを汚す可能性があります。
- 作業中および製品について、ご案内があるまでは触れたりしないようお願いいたします。
当日作業の事前確認について
当日の作業予定について、11:30頃にX(旧Twitter)にて予定を配信します。こちらをご確認ください。