「飯田元結の祖」桜井文七・稲垣幸八供養祭に参列 | 南信州新聞掲載

2025年9月23日、飯田市箕瀬町・長昌寺にて、「飯田元結の祖」とされる桜井文七、そしてその原料となる和紙の製法を伝えた稲垣幸八の供養祭が行われました。

元結堂南田として、素材の記憶を辿るこの場に参加し、元結の源流に静かに手を合わせる時間を持ちました。

今年の供養祭は文七の273回忌、幸八の269回忌にあたり、組合員らが参列。伝統文化の礎を築いた両名の功績に感謝し、継承への決意を新たにしたと報じられています。唐澤秀宜飯田水引協同組合理事長の「桜井文七さんあって私たちの現在がある。新しい販路を模索しながら、地域の伝統文化をつなげていきたい」という言葉も印象的でした。

出典:南信州新聞(2025年9月24日掲載)
功績に感謝し決意新た 飯田水引 桜井文七の供養祭」より一部内容を参照

参列して感じた、歴史の重みと未来への使命

私たち元結堂南田も、飯田元結の歴史を語る上で欠かせない両名の供養祭に参列し、改めてその功績の大きさと、現在へと繋がる飯田元結の深遠な物語に触れることができました。

桜井文七が上質な和紙を求め、飯田の地で元結の製法を確立・改良したこと。そして稲垣幸八がその和紙の礎を築いたこと。この二人の先人の情熱と努力がなければ、現在の飯田元結、そして飯田水引の発展はなかったでしょう。

  • 桜井文七:1682年尾張生まれ。製法改良と販路拡大に尽力し「文七元結」の名を広める。
  • 稲垣幸八:美濃国出身の紙すき職人。元結の原料となる和紙の製法を確立し、飯田の職人に伝える。

時代を超えて響き合う「異空同空」の精神

遠い昔、異なる「空」を持つ桜井文七と稲垣幸八が飯田の地で出会い、その技術と情熱を「結び」合わせ、飯田元結という一つの「空」を創造しました。そして今、私たち現代の職人が、その精神を受け継ぎ、異なる時代や文化の中で元結の新たな価値を「結び」つけています。

この供養祭は、まさに「異空同空」の精神が時代を超えて脈々と受け継がれていることを象徴する、感動的な機会となりました。

私たち元結堂南田は、先人たちの偉業に感謝し、飯田元結の伝統と革新を追求してまいります。


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