新横綱誕生と奴元結の新たな発見 ー 職人の視点から

先日、新横綱の誕生をきっかけに綱打ち用の元結製造の依頼がありました。「横綱」に使われる20匁の在庫が底をつき、「急ぎで製造してほしい!」という要望が寄せられました。私はそれまで奴元結の種類は100匁しかないと思っていましたが、実は細かく番手が分かれていることを知り、職人としての視点が広がる貴重な経験となりました。

奴元結の番手と用途:

奴元結には、100匁の極太のものに加え、15匁から50匁まで5匁刻みで種類があり、用途によって太さが選ばれます。例えば、20匁は大相撲の横綱の綱打ちや歌舞伎の鬘の髷結いによく使われ、美しい見栄えと適度な強度が特徴です。番手が上がるほど元結は太くなり、床山さんの好みによって異なる太さが選ばれます。細いものは繊細な装飾に向き、太いものは豪華な仕上がりや舞台演出に適しています。こうした選び方によって、日本の伝統美が支えられています。

職人としての気づき:
  •  綱打ちや歌舞伎の髷結いに最適な太さがあること
  •  番手ごとに使用用途が異なり、職人の好みによって選ばれること
  •  今後も、師匠の在庫が減るたびに製造依頼がくる可能性があること
元結の種類ページ更新のお知らせ:

今回の経験をもとに、奴元結の種類について新たな情報を元結の種類に追加しました。伝統技術の魅力をより深く知っていただくため、ぜひご覧ください!


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